発達障害グレーゾーンの子どもたちに限らず『面倒くさい』から
やらない、放置するという人はいると思います。
発達障害グレーゾーンの子どもにとっては
定型発達の人の『面倒くさい』がもっと激しく面倒くさいようです。
イヤだ、やりたくないと思った場合、
テコでも動かない子どもを見たことがあるかもしれませんが、
発達障害グレーゾーンを持っている場合、大きくなってもこの状態というケースが多いようです。
日常には細かいことや面倒くさい事はたくさんあります。
面倒くさいから逃げてしまう発達障害グレーゾーンの人にはどう対応したら良いでしょうか。
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発達障害グレーゾーンの子どもが面倒だからと放置する時はどうしたら良い?
発達障害グレーゾーンの子どもは、定型発達の子どもと比べると
余裕を持ってできる範囲が狭いと思われます。
余裕のある範囲が狭いがゆえに、ちょっと手間がかかることなどは面倒だと感じることが多いみたいです。
更には面倒なことは後回し、放置するタイプも多いため
だらしない印象を持たれることが多いと思います。
面倒だと思うことを放置することに悪意もなく、自分が悪いという意識もないため
誤解をされることも多いでしょう。
日常生活は細かいことやちょっとしたことが多く
放置することで部屋はすぐに散らかりますし
物が行方不明になることも多々あります。
片付けなどが苦手という人も多く
ちょっと片付ければすぐに終わることも放置するので
溜まって来たものを片付けたくなくなり汚部屋へとまっしぐらに突き進んでしまいやすいようです。
では、具体的にはどのような対策が有効でしょうか。
『面倒くさい』と思う原因を取り除くこと
面倒だなと思う原因をまずは探ってみましょう。
やらなければならないことがある時、さっさと片づけておけば後が楽なのに動かない
そんな時、何が動かない原因になっているのでしょうか。
言葉で諭しても意味を理解したからと言って動く訳ではありません。
動かないということはそこに何か原因があることが多いです。
学校のバッグや教科書、部活で使うものなど
子どもの持ち物は種類が多いため整理整頓が難しいものです。
片づける棚や引き出しがあっても
一度片づけてしまうと次に取り出しにくい、
そもそも片づけにくい配置になっているからそこら辺に放置するなど
子どもの性格や動線によって原因は異なります。
どこで動きが止まってしまうのか観察してみます。
片づけにくい場所が定位置だったら、部屋のレイアウトなどを変更して
子ども本人が片づけやすい場所に変えてみます。
ごちゃごちゃしているから片づけると次に取り出しにくい場合も同じように
使いやすいように変えてみましょう。
ちょっと手間が減ることでスムーズに動けるようになる場合もあります。
『面倒』だと思う作業を極力減らす
子どもが面倒だなと思うような作業をできるだけ減らすということも大事です。
発達障害グレーゾーンの子どもは定型の人たちが何とも思わないような
作業でも負担だと思う場合も多いです。
みんなと同じようにするだけでも相当なエネルギーを使って頑張っているという側面があるため
傍から見たら大したことではないことでも
疲れている時にはツライと思う作業もあるみたいです。
一日の疲れを感じやすい帰宅後や就寝前は
極力、面倒だなと思うようなことはしなくても良い環境にできると良いでしょう。
そうは言っても日常で面倒で細かいことはたくさんありますので
本人にとって気持ちが楽になれるようなやり方を探してみましょう。
『面倒くさい』ことを日常ルーティンに組み込む
これができれば、一番良いです。
面倒くさいことも『日常のルーティンに組み込んでしまう』ことです。
よく例えに出されますが、歯磨きすることと同じように
常にすることだからと流れ作業的にできるようにしてしまうことです。
学校から帰宅したらお弁当箱を出して、連絡のプリントを出して
というようにちょっと面倒なことをルーティンにしてしまいます。
ルーティンにするためには
しつこいくらい毎日同じことを繰り返し言います。
それしか良い方法が思いつかないのですが、
実際にやってみるとこれが効果ありでした。
言う方はかなり面倒です。
ある程度、ルーティンに入ってしまうまでは
言わないと本当にやらないからです。
更に『後でするから』という便利な言葉を使うようになりますから。
この『後でするから』がかなりの曲者です。
後でするからという言葉を信用して待っていても『後で』は永遠にきません。
子ども本人は『後でするから』という言葉を出して、『分かったわ』という返事をもらったら
その時点で忘れていることが多いのです。
こちらから催促しないと思いだしません。
忘れきったらずっと忘れたままです。
片付けが苦手な人の『見えないものはないと同じ』という感覚と似ていると思います。
日常のルーティンに面倒な細かいことを組み込む場合は
それなりの覚悟を持って取り組みましょう。
・怒らない
・年単位で取り組むという意識
この2点が重要ポイントです。
子どもに怒ってしまえば、一時的にはするようになりますが、
またすぐに面倒になるのでやらなくなります。
身に付くまでの時間は驚くほどかかります。
勉強に関しても苦手な子どもの場合は理解するまでに時間が必要です。
それと同じように子どもがやりたくないことを身に付くまでにはかなりの時間が必要です。
数か月、頑張って声掛けをしたくらいでは身に付きません。
数年は同じことを言い続けるつもりで始めた方が
親のストレス具合は違うと思っています。
最後に
発達障害グレーゾーンの子どもは定型発達の子どもたちの中に入ることが多いため
いつもの日常でも頑張っています。
定型発達の子どもたちが難なく出来ることも
グレーゾーンの子どもは頑張っていることが多いので
他のことにまで気持ちが向かないことが多いように感じています。
新しい事を始める
新しい習慣を取り入れるというのは
余裕のない人にとっては難しいです
同じように発達障害グレーゾーンの子どもに
新しく習慣を身に付けさせようとすると時間がかかると思っておいた方が良いです。
頑張っている人に『もっと頑張れ』と言うような感じです。
言われた側は『既に頑張っているのにまだ頑張らなければならないのか』とうなだれる
そういうイメージが分かりやすいと思います。
発達障害グレーゾーンの子どもは周囲の人が思っている以上に
頑張って日常を過ごしているので
少しずつ時間をかけて取り組むことでできるようになると思っています。
子育ては段取り良く、効率よくということが難しいものです。
特に発達障害グレーゾーンの子どもは手がかかりますし、
何かを教えようとすれば時間もかかります。
ただ練習することでできるようになることも多いので
時間がかかることを前提として色々な事に取り組んでみると良いと思います。
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