発達障害があるとかないに関わらず
子どもにはしっかりと勉強して欲しいと思う親は多いと思います
勉強ができることが全てということではありませんが、
できないよりは出来た方が将来の選択肢が広くなるということは
周知の事実だと思います。
就職に関しても、応募条件の中には
学歴が入ってくることは多くあります。
大手の企業などでは四年制大学卒業が採用の条件になっていることは
よくあることです。
将来の子どものこと考えると勉強して欲しいと願う親の気持ちは
ある意味当然だと思っています。
しかし、そう簡単に親の思いをくみ取って勉強してくれるという子どもは
少ないのではないでしょうか。
日常生活ですら余裕のない発達障害グレーゾーン中学生となると
なかなか勉強まで意識が届くということは少ないかもしれません。
目の前に高校受験があると言っても
経験したことがないことを考えて行動に移すのは難しいものです。
親が勉強するように促しても
子ども自身にやる気がなければなかなか勉強しません。
無理やり勉強させても子どもに学習意欲がなければ
なかなかテストの点数もあがりません。
テストの点数が悪いと更に勉強に対するモチベーションが下がるので
ますます勉強しなくなってしまうこともあります。
発達障害グレーゾーン中学生のテストの点数が悪いけど勉強しない時はどうしたら良いの?
発達障害グレーゾーンの子どもは支援を受けることができません。
そのため、健常児(定型発達)の子どもたちと一緒に授業を受けます。
日常生活ですらも一生懸命についていって
やっと何とかという子どもたちにとって、
更に『勉強を頑張る』ということはかなりハードルが高いものになります。
中には勉強が好きという子どももいますし、
そのように学習面の意欲が高い子どもは親が何もしなくても
ある程度テストの点数も上がりますし、成績も上がります。
ですが、そうでない子どもの場合は
サポートが必要であると思っています。
発達障害グレーゾーン中学生の子どもに
親ができるサポートとは何があるのでしょうか。
勉強することの重要性を伝える
子どもはただ大事だから重要だからというだけでは
なかなか行動に移すことができません。
『動機付け』が必要だと思っています。
なぜ、勉強した方が良いのか?
どうして今勉強しなければならないのか?
その理由や将来についての話を親の気持ちを含めて伝えてみましょう。
勉強しなければならないという気持ちを伝えるのではなく
親は勉強した方が良いと思っているという感じで伝えた方が
子どもには伝わりやすいかもしれません。
視野を広げる
中学生にとっては、家と学校、塾や習い事ぐらいが
子どもの世界のほとんどを占めています。
人生経験が豊富な親ほど視野が広くないのが普通です。
発達障害グレーゾーン中学生の子どもは
日常生活だけでも余裕がない場合があるので
そうなると視野は更に狭まっている可能性があります。
子どもの視野を広げるために
休日を利用して普段は見ない場所に行ってみると良いです。
中学校では職業体験を取り入れているところも増えていますので
働くことを体験している子どもも多くいますが、
それだけでは足りないと思います。
社会にはどんな職業があって、どんな働き方があって
高校生や大学生はどんな生活をしているのかということを
垣間見ることができれば子どもの視野はどんどん広がっていきます。
高校や大学の文化祭に一般の人が参加できるのであれば
積極的に参加してみます。
また、体験型のイベントも増えてきてますので
見るだけではなく何かを作ってみたり、体験してみると
子ども自身もまだまだ知らない世界がいっぱいあることに気付きます。
いろいろな場所に行ったり、イベントなどで何かを体験してみることで
自分の興味の範囲が少し分かってくるということもあります。
子ども自身が興味を持っていることや学んでみたいことなどを
見つけることができれば良いですね。
子どもの気持ちを引き出す
勉強に限らないことですが、
子どもが何を思って、何を考え、どんなことに悩んでいるのかを
引き出してみる必要があると思います。
いつもテストの点数が悪い場合、
学習意欲が低いのか、試験前には勉強をしているのに
テストの点数が悪いのか。
テストの点数をあげたいと思ったら
何が原因で試験の点数が低いのかを考える必要があります。
ただ勉強したくないという場合は、
やはり勉強は子どもに合った方法で進めることができれば
テストの点数が上がるという体験をしてもらいたいですし、
勉強方法が分からないのであれば、学習方法を見直す良いチャンスだと思います。
もしかしたら、子ども自身も勉強した方が良いと思っていながらも
テストの点数が上がらないからモチベーションが上がらないだけで
本当は成績が悪いことを気にしているという場合もあります。
中学生は思春期という難しい時期なので
親には本音を言えないという子どももいますので
焦らずゆっくりと子どもの本音を引き出してみましょう。
我が家の場合・・・
我が家の子どもの場合は、
小学校の低学年の頃に発達障害グレーゾーン(広汎性発達障害)と診断を受けています。
(現在では自閉症スペクトラムなど名称が変わっているみたいですが)
勉強に関しては悪いということはありませんでしたが、
あまり意欲はありませんでした。
小学校の高学年になるころには
宿題を提出しない常連となっていたため、
担任の先生からしょっちゅう電話がありました。
それは中学生になっても続きました。
高校受験のこともありますし、心配する気持ちも強かったので
もう少し勉強した方が良いのでは?という言葉は
よく使っていたと思います。
ですが、それでも提出物は期限を守らず
テストの点数とともに渡されれる提出物の表には
ほとんど『×』が記入されていました。
どれだけ声掛けをしても変化は見られなかったので
勉強する気がないんだと思っていました。
子どもは自分の思っていることや気持ちを人に伝えることがとても苦手です。
親の私から聞いてみてもあまり何も言いませんでした。
だから本当に何を考えているのかよく分かりませんでした。
そのため子どもの気持ちを上手く引き出すことが出来ていませんでした。
本当は『勉強した方が良い』と思っていたけれども
自分で頑張ってみてもテストの点数も上がらないし
いつの間にか『自分にはできない』と思いこんでいたのです。
自分は勉強ができないと思っているし、
テストの点数は少し頑張ったくらいでは上がらなかったので
もう諦めていたのです。
中学2年生の終わりごろになって
急に『〇〇高校に行きたい』と言い出しました。
〇〇高校は当時の息子の学力では合格は難しい高校でした。
本人のやる気が出てから、いくつか勉強方法を試してみた結果、
子どもには塾が合ってるみたいでしたので通わせることにしました。
結果として息子が行きたいと言っていた〇〇高校に
現在は通学しています。
最終的には子ども本人の気持ちが大事だと思いました。
周囲の大人たちがどんなに大切だと言っても
子ども本人が勉強に対しての意欲がなければ意味がありません。
我が家の子どもに関しては
高校には行かないという選択肢も考えいたほどでした。
それほど勉強もしませんでしたし、テストの点数もかなり悪かったです。
ですが、一度本人が勉強すると言い出したら
急に提出物などの期限も守るようになり、塾に通ったことで
テストの点数も上がってきました。
いつ子どものモチベーションが上がるのか分からない時に
子どもを信用して勉強に対する意欲が上がるのを待つというのは
かなり不安になりますが、それでも子どもの気持ちを優先するという方法も
一つの手段なのかもしれません。
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